高専の推薦面接で聞かれること|質問一覧と親子の準備
高専の推薦入試を受けると決めたら、評定の次に気になるのが面接だと思います。
わが家は推薦で不合格でした。それでも、準備には納得しています。娘が実際に聞かれたことと、親子でやった準備を、「わが家の場合」としてまとめます。
1. まず、志望校の推薦に「何があるか」を確かめる
高専の推薦は、学校ごとに中身が違います。面接と書類だけの学校が多い一方で、作文や数学の筆記、グループワークがある学校もあります。まずは志望校の募集要項で、当日に何があるかを確かめておくと安心です。
同じ高専でも、推薦の種類によって中身が別物のことがあります。中学校の校長先生の推薦で受ける選抜は「作文と面接」なのに、本人が自己推薦書を書いて受ける選抜は「グループワークと作文と面接」で半日がかり、という学校もありました。
配点も学校ごとです。たとえば奈良高専の令和9年度の要項では、一般推薦は調査書・志願理由書・個人面接がそれぞれ100点です(奈良高専 学生募集要項)。
わが家が受けた高専の推薦は、作文と面接で、グループワークはありませんでした。グループワークがある学校は、準備も当日も大変だと思います。
2. 面接で聞かれること(わが家の場合)
気にされている方が多いところなので、ここはわが家が実際に経験したことだけを書きます。学校や年によって違うので、「うちの場合」として読んでください。
決まった質問から始まって、そこから広がる
最初は、長所と短所や志望理由といった決まった質問でした。そこから、答えた内容をさらに聞かれて、一人ひとり違う話へ広がっていきます。県立高校の面接とは比べものにならず、就職活動の面接に近い、というのが正直な感想です。
娘は、覚えた答えの先を聞かれて、うまく答えられないところがありました。見られていると感じたのは、本当に興味があるか、自分で調べて考えているかです。
建築系の学科を受けたので、志望する学科の分野についての質問が何問も続きました。書き出してみると、思っていたより多かったそうです。
長所と短所や志望理由は、絶対に聞かれると思って用意していました。そのほかの「興味を持って取り組んだこと」や「教科」は、塾でもらった質問集で練習していたので助かった、と娘は言っています。当日も、その質問集と自分の答えを書いたものを持って行きました。
悔やんでいたのは、「どのような建築をしてみたいか」と聞かれて、少し用意していた再生建築の話をしたら、そこをさらに聞かれて、うまく答えられなかったこと。「もう少しちゃんと用意すればよかった」と話していました。
用意した答えで止めずに、その先の「なぜ?」「たとえば?」まで考えておくと、落ち着いて話せると思います。
準備の土台は「アドミッション・ポリシー」
わが家が大事だと感じたのは、志望校の**アドミッション・ポリシー(求める学生像)**です。募集要項や学校のホームページに載っています。
高専によって言葉は違いますが、大筋は似ています。その学生像に自分がどうふさわしいのかを、これまでの実績や長所とからめて話せるようにしておく。志望理由も、長所も、中学で取り組んだことも、ここにつなげて考えると、話がひとつにまとまります。
当日の流れや、娘がさらに聞かれた場面のくわしい話は、noteに書いています。
3. 作文がある学校の場合
推薦の当日に作文(小論文)がある学校は、一部です。作文がある学校なら、出題の形式を要項や過去問で確かめて、時間内に書いて、見直してもらう練習を重ねるのが準備になります。ただ、どこを直せばいいのかは、親ではなかなか判断がつきませんでした。
わが家は、推薦に全振りできるほどの内申点ではありませんでした。中学校の定期テストで最後まであきらめずに点数を取ることと、高専の学力入試に向けた勉強が中心で、塾の冬期講習も申し込んでいたので、推薦入試の準備に、たくさんの時間はかけられませんでした。
作文は、塾(ナレッジスター)の推薦対策で、書いて提出すると添削されて戻ってくる形でやりました。提出できたのは2回です。
作文のあとで娘が言っていたのは、「書く内容の引き出しが足りなかった」ということ。本番では、書けることが1つしか思い浮かばなかったそうです。だから、過去問を1回書いて終わりにせず、同じ題材で、ほかに書ける内容を思いつく限り書き出してみるのがいい勉強だった、と振り返っています。
塾の推薦対策が、どの家庭にも必要だとは思いません。ただ、わが家は定期テストや学力入試の勉強で手いっぱいで、申し込んでいたから取り組めたし、添削を受けられたことは安心材料になりました。合格には届きませんでしたが、受けてよかったと思っています。
初めての受験で、親子が戸惑うのは当たり前です。「これさえやっておけば、当日慌てずに受験できる」という安心を用意してあげたかった、というのがわが家の気持ちでした。
4. 親ができること
推薦の直前は、娘が自分から学校の先生にお願いしました。国語の先生に作文の添削を、担任の先生に面接の練習をしてもらっています。
家での練習は、言い回しを親が直しすぎないのがコツです。本人の言葉で話せることのほうが大事でした。
5. 評定の条件を満たしても、安心しきらない
推薦は、出願できる時点で評定の高い子どうしの勝負です。評定の条件を満たしても、合格が決まるわけではありません。
だから、推薦を受ける場合も学力入試の準備は並行して進めます。推薦の結果は1月に分かり、国立高専の学力検査の本試験(2027年2月14日・全国共通)は、そのすぐあとです。学力入試を地元の会場で受けられる「最寄り地等受験」の申し込みも、推薦の準備と同じ時期にあります(詳しくは高専受験のスケジュール2027)。
6. 前の日と当日のこと
前の日:ホテルは「推薦が決まる前」に押さえる
県外の高専を受けるなら、前の日から泊まることが多いと思います。推薦の検査日は同じ週末に集まりやすく、受験校の近くのホテルから先に埋まっていきます。
わが家は推薦が決まってからホテルを探したので、受験校の近くは、もう空いていませんでした。次に受けるなら、決まる前にキャンセル前提で押さえておくと思います。
🏨 前の日のホテルは、早めに押さえておくと安心
わが家は、ホテル探しに楽天トラベルを使っていました。受験校の名前や最寄り駅で探して、無料キャンセルの期限がある宿を選んでおくと、推薦の結果がどちらでも動けます。
無料でキャンセルできる期限は宿ごとに違います。予約の前に確認してください
持ち物:鉛筆は「文字なし」を前の週までに
高専の学力検査はマークシートで、HBの黒鉛筆を使います(高専機構のマークの塗り方の案内)。学校によっては、格言などの文字が印刷された鉛筆は使えないと要項に書いてあります。
わが家は学力入試のときに、文字の入っていないマークシート用の鉛筆を用意しました。近くのお店では見つからず、Amazonで買っています。
推薦の筆記用具は、志望校の指定も確かめてください。要項の「受験上の注意」は早めに見て、前の週までにそろえておくと安心です。
終わったら:聞かれたことを、その日のうちにメモ
面接で聞かれたことは、その日のうちにメモしておくと、学力入試や次の面接の準備に使えます。もしもの備えではありますが、高専の二次募集で面接を受けるときの対策にもなります(高専受験のスケジュール2027の「二次募集への備え」)。
推薦の出願・検査・結果の日は、学校ごとに違います。志望校の令和9年度の募集要項で確かめてください(国立51校の日程一覧)。
7. ほかの保護者の方の声
高専受験のライブ配信のチャット欄で、推薦について保護者の方が気にしていたのは、だいたい次のようなことでした(名前や書き込みそのものは載せません)。
- 評定が足りるか、実際に受かった人の評定はどのくらいか(いちばん多い)
- 副教科の評定で、推薦の基準に届かなかった
- 推薦でも落ちることがあるのか、倍率や推薦の枠が変わったと聞いた
- 英検や生徒会は有利になるのか
どれも、わが家も通った悩みです。評定・副教科・英検のことは、推薦入試の記事に、募集要項をもとにまとめています。
8. 落ちたとき
わが家は推薦で不合格になり、そこから学力入試に切り替えて合格しました。
合格は勝ち取れませんでした。でも、塾で作文を見てもらい、学校の先生にもお願いして、納得のいく準備はしたと思っています。
娘には、もっと準備したかった点もありました。それでも、推薦で不合格でも学力入試という道があると考えていたので、結果のあと、学力入試に向けて切り替えることができたと思います。推薦は、受けると決めた時点で、悔いのない準備をしておくことがいちばんだと思います。
まとめ
- 志望校の推薦に「何があるか」を確かめる 受けると決めたら
面接・作文・適性検査・グループワークのどれがあるかは、募集要項に書いてあります
- アドミッション・ポリシーを読む 面接の練習の前に
娘の面接は、答えたあとにさらに聞かれる形でした。学校が求める学生像に沿って、自分の言葉で話せるように
- 親は「聞き役」になって練習
答えを作らず、理由や具体例を1つずつ聞くだけでOK
- 作文がある学校は、書いて見直してもらう
形式を確かめて、書く → 見直してもらうをくり返す
- 学力入試の準備も並行して
推薦の結果は1月。国立高専の学力検査は2月14日です
- 前の日・当日の準備 前の週までに
ホテルは決まる前に押さえる・文字なしの鉛筆・終わったらその日のうちにメモ
推薦は不合格でしたが、親子で準備したことには納得しています。答えを作ってあげるより、「自分の言葉で話す練習」を、親は聞き役で応援してあげてください。